Dragon Fang
あたしの質問に普通の顔に戻した良壱は、開口一番に言った。
「…お前の兄貴、あんな楽天的なのか?」
わぉ。
そこを突っ込まれた。
あたしは普段は普通に馬鹿みたいな事をする。
でも、あの兄貴はそれ以上の奴。
喧嘩する時はすごく冷静なクセに、普段は超楽天家。
…隠された羽瑠の素性だった。
「普段、あんな。」
「仲良いな。」
「嬉しくない。」
肩を竦めた。
もう少しで桜も散る。
見上げた青空の下に、人は存在する。