Dragon Fang
熱帯夜
暑い夜だった。
いつもなら、ぐったりしているけど今回はそうはいかない。
明日は待ちに待ったあの日!!
「…眠いんなら寝ろよ。」
「全然眠くない。」
そんなあたしを見て、すごく呆れてる良壱。
謎があった。
だから、明日出掛ける前には聞かないといけない事。
「良壱。」
「あ?」
ソファーで隣に座る良壱は、テレビから視線を逸らさずに言う。
「…こそこそ何やってんの?」
ピクリと顔が強張った。
やっぱり、これは何かあるなと感じる。
「前に、まだ良壱と夏弥が忙しい時に。良壱と夏弥が入れ違って教室に入って来た事があるんだよね。
しかも、夏弥が良壱の事で何か隠してるような。」