Dragon Fang
亜美の背中を見送ると、入れ違いに良壱が出て来た。
「行く。」
良壱の行くと言った場所はやっぱりここではないらしい。
素直に従い、バイクの後ろに乗る。
着いた場所は、病院。
北街の中央に位置する、一般に呼ばれる中央病院。
「……誰か怪我?」
思い当たる節がない。
知人が怪我を追った話も特に聞いていないし、昨日の喧嘩で意識を失った奴はいなかった。
何も言わず、良壱は正面のドアから入っていく。
…デジャヴ?