Dragon Fang
自慢じゃないけど。
あたしは倉庫の部屋にある灰皿を見つめた。
「うーん…てか、なんで急にそんな話?」
「別に。深い意味は無くて…。」
灰皿に入っている灰は、良壱のもの。
あたしは、まだ夏弥に話していない。
羽瑠の忠告の事を。
良壱は、もしかしたら触れないだけで聞こえたかもしれないけれど。
まだ、確信が持てない。
東街がどう動くのか。
それが、あたしや良壱がトップを下りた事にどう関係するのか。
悩みっぱなし。
やっぱり話した方が楽になるかもしれない。
と口を開きかけた途端…。
扉が開いた。