Dragon Fang
ちょうどそこに、店員さんがフルーツケーキを運んで来た。
ケーキを見たらそんな事はどうでも良くなって、フォークをさし込む。
「…夏帆だよ。」
夏弥から出てきた言葉は意外な相手。
夏帆って、夏弥と良壱の妹。
「なんであいつがゲーセンにいんだよ。」
良壱は理解出来ないようで聞いてる。
あたしはただ、事の成り行きを見守った。
「『友達と映画見に行って那瑠さん達見つけて付けてったら、プロポーズしてた!!』ってはしゃいでた。」
夏弥はケラケラ笑う。
きっと同じようにあの妹も笑ったんだろう。