Dragon Fang
「なんで?」
眉間に皺が寄る。
「動くなって言われただろうが。」
「羽瑠に会いに行くだけじゃん。兄貴に会っちゃいけないの!?」
あたしは…気が動転してたんだと思う。
夏弥や良壱にハブられてショックになって、感情的になり過ぎてた。
声を荒げた事に後悔して小さく謝った。
「ごめん…。」
罰が悪くなって、白い猫の方に視線を逸らす。
「…行かないから。」
「那瑠。」
良壱が左肩を掴んでくる。
無理矢理に良壱と目が合った。
「何。」
「今度、お前の好きな所連れて行ってやる。」
…は?
何を急に。