Dragon Fang
甘い言葉を吐く王子のような笑顔。
知らないけど、礼儀として一応微笑み返した。
「…誰?」
と呟きながら。
雨が降ってたから、迎えは車が来ていた。
しかも、その運転手が。
「…亜美。」
ぽかんと口を開けながら言う。
てっきり、アキヒトさんかと思ってたから。
「何か?」
亜美は恐界連合の唯一のレディース“紅桜”の頭をやってる。
この前まで金髪だった髪が、次はミルクティー色に変わってる。
「…派手。」
あたしは助手席に乗って言った。