Dragon Fang
任せる事が出来ないって思われてる。
任せられないって思われてる。
そしてその中に、あたしはいない。
「…抗争、いつあるの?」
「さぁ?下の奴等が騒いでるだけだから。でっちあげかもしれないし、或いは…。」
センはあたしの目を見る。
笑顔で言った。
「今起こってるかもしれない。」
そんなゾクリとするような言葉と共に。
「…一年前の春。東街で何があったのか教えて。」
あたしは冷静さを取り戻し、センを見た。
「大筋は分かってるんだろ?」
「詳しく。」
そう念を押すと、ははっと乾いた笑みを見せ、センは話す。
「一年前の春…。」
良壱と東街の過去を。