Dragon Fang

先生の授業を聞いてる人は少なくて…あたしも今日は机に突っ伏している。

そうしたら、寝ていた。

チャイムと数脚の椅子が動く音がして、目が覚める。

周りを見ると、隣に良壱がいた。

「腹減ったのか?」

「…うん。」

また夏弥のとこに行ったのかと思ったんだけど、頷いておいた。

…違う。

夏弥のとこに、じゃない。

昨日の夜聞いたあの女の声の元に…。

「おい。」

良壱の声に我に返って、見上げた。

「え?」

「売店行かねぇのか。」

すっかり良壱は、あたしがお腹が空いてると思っているらしい。

あたしは、立ち上がって売店に向かった。





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