Dragon Fang
連れて来られたのは、北街の端に位置するカフェだった。
「未成年のクセに。」
「そ。僕、まだ18歳だよ。」
屈託のない笑顔に、思わず笑みが零れる。
「お、ナルちゃんが笑った。最近沈んじゃってるみたいだからさぁ?」
と言って、あたしからメニューを奪い取り、店員に「コーヒーと紅茶。」と言う。
店員はぺこりとお辞儀をして、奥に戻っていく。
「…常連?」
聞いてみると、歯切れ悪く、
「まぁ、そんな感じかな?」
と答えが返ってきた。