オタメン彼の冒険とツンデレ彼女の家出~アキバ特捜部!?Episode5~

「ミク!」

駅で電車を待っていると、母親が追いかけてきた。

「これ電車で食べてください……」

ヨースケが袋を受け取ると、いまそこのコンビニで買ってきました、という感じの、オニギリとお茶とビール、それにチョコやらスナック菓子が入ってた。

「すいません……」

ヨースケが遠慮がちに受け取る。

「ミク、お父さんね、あのおソバを打てるようになるまで凄く努力したのよ。
 昔はあんなに黙々と働く人じゃなくって、もっとのんびり楽しく仕事するような人だったの。
 あのことで、お父さんは変わったけど、ミクには悪かったってホントは思ってるハズよ。
 わかってあげて」

「オレは……」

ミキは、母を見て何か言いかけたが、電車が入ってきたので扉のほうへ向き直る。
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