オタメン彼の冒険とツンデレ彼女の家出~アキバ特捜部!?Episode5~
ミキはちょっとと手をあげて、すぐに座席に坐ろうとする。
ヨースケとナツがしばらく遠ざかる駅を見てから席に向かうと、ミキは腕組みをして坐ってる。
ミキの目からは涙がいまにもあふれそうだった。
「ぉかーさま、見送りに来てくれて良かったですネ!」
ナツはそう言いながら、バックからハンカチを出してミキに渡した。
ミキはわずかにうなづいて、それを受け取ると、眉間に押し当て俯いた。
「子どもの頃、あのお母さんにハンカチ持って行きなさいって言われてるミキが目に浮かぶようだ」
「うるせぇよ!」
ミキは俯いたままコモった声で言う。