オタメン彼の冒険とツンデレ彼女の家出~アキバ特捜部!?Episode5~
――あ~あ、またやっちまった。
外は梅雨の合間で、雲の間から時折まぶしく光がさしこんでくる。
しかし、ミキは不機嫌にウメいた。
「くそっ、東名なんてサイアクだ……」
――オレの気持ちが晴れないのは、レイヤのせいだけじゃない……
ミキは向かっている先のことを思うと気が重くなってく。
ミキは実家から家出して、アキバに初めて行った日のことを思い出していた。
親父とケンカしたミキは、電車に飛び乗って東京方面に向かっていた。
――どこ行こうか……
既に陽はかたむきかけてたが、熱海に着いた各停を東京行きに乗り換えた。