世界ハマワル。
「あんまり濡れなくてよかったね」






「あ、ありがとうございます」





あれれ。





今私が“見ている”ものは現実?
ノイズでしかなかった周りの音も、今は“音”で聞こえる。





「あっ、あのっ」

「ん?あ俺?!
俺は比嘉忠司。高2!!」




比嘉と名乗った少年はいかにも《学生》といった風貌で若干時代遅れな感じがした。





「あんたは?」





「あぁ、あたしはっ」



声が裏返った。





「橘夏憐…です。」








「ァハハっ。声ひっくり返ってるし 笑」





一気に顔が赤らむのがわかる。




でも、なんで…?
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