Triangle‐狼達とうさぎの関係‐



「なーんちゃって。」



そう言って立ち止まり
少し屈んで私の顔を覗き込むと



ちゅっ…――



私のおでこにキスをした



「な、何するのっ!?」



「俺からの愛のキス。」



「やめてよ、こんなとこでっ!」



おでこを押さえながら
陽詩を睨むけどやっぱり効果なし…。



「ここじゃなかったらいいの?」



いたずらっ子みたいな
陽詩の笑顔に弱い自分が嫌になって



「もう先行っちゃうから。」


捨て台詞をはいて先に
歩き出そうとすると



「すいません。ちょっといいですか?」



一人の女の子が目の前に現れた。



「えっ?私…?」



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