Triangle‐狼達とうさぎの関係‐
部屋を出ると次は手を引かれて
リビングのドアの前に連れて来られた。
「開けてっ!?」
目をキラキラさせながら
楽しそうに言う華永に流されて
言われるがままドアを開けると
パンッ パンッ パンッ
ドアを開けて父さんと母さんの
姿が見えたのと同時に
いきなり響いたクラッカーの音。
「「「ハッピーバースデー!!」」」
………へ?
「17歳おめでとう!」
「え、俺…」
そっか、今日誕生日……
「サチにぃ…、その反応……。
もしかして自分の誕生日忘れてたの?」
ははって笑って
流してしまおうと思ったけど
あまりにも真剣に見てくるから…
「や……、まぁ…、うん。」
「え!?!?うそでしょ!?
学校でおめでとうって
お祝いしてくれる友達いなかったの!?」
「自分でも忘れてたくらいだし
誕生日なんて誰も知らないよ。」
苦笑いして見せると
「かわいそう…」
ってボソッと言われた。
え、そうなの?
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