Triangle‐狼達とうさぎの関係‐
「あ、ありがとうございましたっ!
失礼しますっ!!」
え!?
「待って!」
絶対誤解してるから!
そう言おうとしたのに
「い、いいんですっ!
よくわかりました!
それに…、誰にも言いません!
だから安心してくださいっ!」
そう言うとペコッと頭を下げ
校舎の方へと走って行った。
『いいんです』って………
私がよくないんだってばぁ〜……
「あれは絶対勘違いしてるね。」
フッと笑いながら隣に立つ陽詩
「笑えない。最悪だよ……。
変な噂になったらどうしよう…。」
「誰にも言わないって言ってたし
大丈夫だって。それに……」
泣きそうになる私とは逆に
陽詩はなぜか嬉しそうで。
「『それに』?何?」
「俺は雪乃なら噂になっても
全然オッケー。
むしろ自分で広めたいくらいだし。」
「何それ…。意味わかんない。」
「意味…?知りたい?」
_