Triangle‐狼達とうさぎの関係‐
「ちぇー…。」
「すぐ戻るからよろしくね。」
子どもみたいに拗ねる陽詩を
4年生の華永ちゃんに任せて
玄関で靴を履く。
まだ家の中なのに息が少し白い。
玄関を出ると降っている雪が
うっすらと積もっていて
辺り一面、白くなっている。
門を開けると地面には
幸の家へと続く足跡が付いていて
それを辿って歩いていくと
玄関のドアを背に、階段に座り込んで
うとうとしている幸がいた。
_