Triangle‐狼達とうさぎの関係‐
「昔はそんな意地悪じゃなかったもん。」
幸はもっと控え目で…優しくて…
意地悪なんてしなかった。
「…それ、いつのこと言ってる?」
突然真剣な顔になる幸。
「『いつ』って…言われても…。」
話していくにつれて
声がだんだん小さくなる。
「中学?それとも…もっと前?」
「わかんない…。」
昔は私を抱き上げられるほど
体だって大きくなくて……
声だって
「変わるよ。」
こんな風に低くなくて……
「長かったんだから、ほんと。」
ふにゃっと笑う可愛かった笑顔も
知らないうちにかっこよくなってて。
「もう完全に手遅れだと思ってたから
……もったいないことしてた。」
こうやって私の頬に触れてる手だって
こんなに大きくなかった。
…………え?
手が…
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