Triangle‐狼達とうさぎの関係‐



「そんな…っ!謝らないでよ……。」



私の声は聞こえているのだろうか。


ジッ…と私を見ると



「……雪乃。」



改まったように名前を呼ぶ。



「なに…?」



「いまさら遅いかもしれないけど
返事、聞かせて?」



どこか不安げなその目に捕まったまま
逃げられなくなっている私の視線。



「あの……………。」



幸の気持ちを知っている私が
こんなにも緊張する必要は
ないはずなのに………。



「俺は好きだよ。雪乃のこと。」



そんな言葉にまた意識してしまい
緊張は高まる一方。



「わ、私………」



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