Triangle‐狼達とうさぎの関係‐
どうしよう………!
目を閉じたのと同時に
ドンッ…
バサ バサ バサッ…――
鈍い音がした。
「いってぇー…。」
目を開けると頭を押さえる陽詩と
足元に散乱した何冊もの分厚い本
頭の上の本棚からは本が抜けていて
向こうに人がいるのが分かった
「ごめん。当たった?」
本棚の向こう側から現れたのは…
「幸永っ!お前絶対わざとだろ。」
………なんで?
「ちがうよ。手が滑っただけ。」
「はぁ〜?!
手が滑ってこんなうまいこと
何冊も落ちて来るわけねーだろ。」
なんでいるの………?
「ほんとだって。」
「うそつけっ!!」
「あんまり怒ってばっかだと
嫌われちゃうよ?」
そう言って私を見ながら
「ねぇ?」
と、首をかしげた。
なんで………?
なんでそんなに普通なの?
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