Triangle‐狼達とうさぎの関係‐



「えーっと…、今のは……。」



「聞こえない。」



幸は体を起こしたかと思うと

手と膝で体を支え私の上に覆い被さり
私を見下ろす形になった。



「ねぇ、何してたの?」



整った顔に見つめられている上に
寝起きでなんだか色っぽい声で囁かれ
何も考えられない。



「俺のこと触ってたでしょ。」



「なっ、なんでっ…。」



やっと声が出たものの
図星だった上に
事実を知られていた恥ずかしさから
言葉が上手く出て来ない。



「『なんで分かったの?』って?」



コクコクと頷くと



「秘密♪」



そう言ってニッコリ笑った。



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