Triangle‐狼達とうさぎの関係‐
「そんなことよりさ、陽詩に
起こしてもらってるってほんと?」
反応する間もなくされたその質問。
こんなこと言っちゃうなんて
ママしかいないよね?
もー……
ほんとお喋りなんだから…。
なんて、のんきに
考えていたのもつかの間
「陽詩に自慢げに言われたんだけど?」
思いもよらなかった名前が
幸の口から飛び出してきた。
「え!?それは…………あはは。
あっ、そういえばさっき矢野滝君の
お母さんに会ったんだよ?
普段挨拶くらいしかできてなかったから
久しぶりに話せてよかったよぉ。」
自分でも呆れるくらい
話を逸らすのが下手な私
「ほんとなんだ……?」
簡単に話を戻された。
「違うのっ、あれは…」
何故か言い訳をしようとした
その言葉を遮るように
「ちょい待って!!
これ以上はその話聞きたくないから。」
そう言うと
「でもさ…何かされたりしてないよね?」
私の頬に手をあてながら
心配そうに聞いてきた。
_