Triangle‐狼達とうさぎの関係‐



俺の右側に美咲がいて
リモコンがあるのは美咲の右肩よりも
少し向こうのベットの上。



手を伸ばしてみたけど届かない。



膝立ちになり左手を軽くテーブルに
置きながら右手を美咲の後ろへ伸ばす。



よしっ、と取れたことに満足した時
グッと首元が締め付けられ重くなった。



「み…美咲?」



手が塞がっているのをいいことに
首に腕を回されて
思いっきり抱き着かれている。



「なに?」



なにって………こら。



「ごめん、放して?」


「………いや。」


「なんで。」


「なんでも。」


「お願いだから。」


「やだ。」



こんなんじゃいつまで経っても終わらない。



この体制意外とキツイんだけど。



「美咲。やだじゃないでしょ?」



「私でいいじゃん。」



「………え?」



「だから…私でいいじゃん。」



や、聞き取れなかったとか
そういうのじゃなくて……。



「私にしなよ。」



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