夜空の向こうへ
第二章

中学校

  「なー、美穂ぉ。」
   こいつは小さいときからの
   幼馴染ってやつでして、
   しつこいほど私に付きまとってくるやつ。

  「何?数学だったらほかの子に
   教えてもらいなさいよ?私教えないから!」
   だって、しつこい!
   前なんて『数学が何で数学っていうんだ』とか、
   『引き算ってどう引くの?』とか
   意味不明な質問ばっかりで・・・・・・。

  「今日、一緒かえろーよ。ねっ?いいっしょ?」
   駿は笑顔で外を指差す。
   まぁ・・・・・ちょっと可愛い弟みたいな
   感じだから許せるけど・・・・・。。。

  「・・・なら、ちょっと待ってて。
   あたし今から委員会の用あるから。」
   まるで付き合っているように
   いっつも一緒にいる。
   みんなからいつも『ねぇ、付き合ってんでしょ?』とか
   『うあ、一緒に帰ってやがる』とか
   よく言われる。
   付き合ってないよ、って否定しても
   『モテる女はツライねぇー』なんてスルー。
   はぁ・・・・・今日もみんなに冷やかしうけるわ、こりゃ。

  「ん、何時くらいにおわんの?」
   首を少し右に傾け、
   大きい目をくりっと私に向けてくる。 

  ドキッ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  「えっ!あ・・・・、ご、5時くらい!じゃッ!!」
   最近なんかあたし変。
   いちいち駿のしぐさにドキっとして・・・・・・。
   あぁ~!!!!!
   イライラするなぁっ!もうっ!!

  「あ、早めに終わらせてね~っ!!!」
  

   


   タカタカターっともうすぐ始まる
   委員会の集まりに遅れたらいけないと思い、
   走る足をスピードアップさせる。

   
  

   

   





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