恋雫
近くの河原の横を歩く。
夕日でオレンジ色に染まる川。
だけど、空は微妙に黒い雲に覆われていた。
私の心のように…、
うす暗く。
「…」
なんか、悔しいなぁ。
私ばっかが、想ってるって感じで…。
終夜が、もし私の世界にいなければ、
終夜に恋することも、
終夜を想って泣いたり、
傷ついたりしなくていいのに。
だけど、やっぱり私は、終夜がいなきゃ…
明るく過ごせないと思う。
なんで、人間も、動物も…恋するんだろ?
恋の両想いの可能性なんて、
ほんの一握りで、
後は、傷ついて終わるのに、なんで人は恋をするんだろう?
まだ、恋の意味さえもわからない私には、
難しい話だった…。