恋雫



近くの河原の横を歩く。

夕日でオレンジ色に染まる川。



だけど、空は微妙に黒い雲に覆われていた。

私の心のように…、

うす暗く。



「…」



なんか、悔しいなぁ。

私ばっかが、想ってるって感じで…。



終夜が、もし私の世界にいなければ、

終夜に恋することも、

終夜を想って泣いたり、

傷ついたりしなくていいのに。


だけど、やっぱり私は、終夜がいなきゃ…

明るく過ごせないと思う。



なんで、人間も、動物も…恋するんだろ?



恋の両想いの可能性なんて、

ほんの一握りで、

後は、傷ついて終わるのに、なんで人は恋をするんだろう?





まだ、恋の意味さえもわからない私には、

難しい話だった…。











< 11 / 20 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop