恋雫
"キィッ…"
車が停止する。
ドアを開けて、バックを肩にかける。
車から出て見上げると、
そこには…………
なんとも普通な学校があった。
「…なんか…期待してたのと違うかも…」
「贅沢言わない。これが普通なんだよ」
車から出てきた終夜に、
ちっちゃい拳骨をくらった。
…だって、前の学校のほうが、
大きかったし、綺麗だったもん。
校門から入って、校舎に向かう。
キョロキョロと、色んなところに目が泳ぐ。
そうしていると、
終夜が肩をトンッと突いてきた。