distance~いちめーとる~
由樹はため息をつきながら、部屋に荷物を置きに来るように促した。
「わー。由樹の部屋、どうなってんのかなー」
「別に普通だろ。前と変わってねぇよ」
ずっと前に部屋に来たときは、部屋にサッカーボールが転がっていたり、
やりかけの宿題が散らばっていたり…
そんな感じの部屋だったけど…
由樹ももう高校生。
もしかしたら…
その…
そっち系の雑誌とか…
あったりするのかな…?
「由樹!もしそうだったとしても!私は由樹のこと、嫌いになったりしないからね!
由樹も年頃だもんね!興味があっても仕方がないんだよね!
私はちゃんと受け止めるからね!」
「なに言ってるんだ?お前」
由樹ったら…
とぼけちゃって……
分かってるんだからね…
私は。