ラブ☆シェア
彼女の正面に座り、
じっと彼女を見た。
「驚かせて悪かったわね、私は、菅原朱美、悠二の妻よ。」
「菅原?・・・」
少し小声で、悠二と名字が違うコトに私は眉を寄せた。
「あぁ、悠二は、仕事上、自分の名字を名乗ってるだけよ、
私は一人娘だから、戸籍上、悠二は私の姓になってるわよ。
まぁ、そんなことは、別にイイわ。
あなたと悠二のコトは…
こちらで調べさせてもらったわ。」
目線を、テーブルの封書に移した。
おそらく、興信所か何処かで調べた書類が入ってるのだろう・・・
「単刀直入に言うと…
悠二と別れて欲しいのよ」
またも髪を掻き上げながら私を見つめて言う。
「・・・・っ」
「あなたも知ってると思うけど、
私たちには娘がいるの。
別居中といえども私達は夫婦だし、
まだ4歳の娘には、父親の悠二が必要なの。
それに・・・
悠二は将来、
私の父の会社を継ぐの・・・
それは、彼も承知のハズよ・・・」
私が、口を開くスキを与える間もなく、
喋り続ける彼女・・・・
「・・・でも・・・
悠二は、もう元に戻れないって・・・」
スキを狙って反撃した。
「でも、私達は別れないわ!
別れられない理由があるのよ!」
鋭い瞳を私に向ける彼女。