ラブ☆シェア
Track02: 繋がる気持ち
「今度の金曜日?」
キッチンで、私の分も一緒に夕食を作ってくれている市居くんが私に尋ねた。
「そう、実さん、仕事復帰してると思うけど、その日貸し切りだし、
少しだけでも、店寄ってもらえると、嬉しいんだけど・・・」
カウンターから顔を覗き、優しく笑みを浮かべた。
あー、私、この笑顔を好きなんだろうな・・・
少し、彼の顔を見つめてしまった。
「ダメかなぁー?」
今度の金曜日、市居くんの誕生日パーティーがお店で行われるそうで、
そのパーティーに私を招待してくれるらしい。
「お店に行ったことない私が行ってもいいの?」
この年で、ホストクラブさえ行ったことのない私は、
少し、不安になってじっと考えた。
「あ、一人で来るの不安だったら、
木村先生と一緒に来てよ」
私の不安を読み取ったのか、
ニコリと笑って、パープルに金の縁取りがされた封筒を私にくれた。
それを受け取り、
「うん、わかった。美耶子と行くわ」
勝手に行くことを決めたけど、
美耶子は付き合ってくれる・・・よね・・・