ラブ☆シェア
Track03: 溢れる気持ち
【珠樹side】
「実からも、言ってほしいな・・・」
仕事を終えてビルから出て俺の元へ駆け寄る彼女を
腕の中に包み、『愛してる』と伝えたのも束の間、
俺は、彼女の口からも聞きたい衝動に駆られ、
腕の中の彼女に催促した。
少し、頬を染めて、俺のスーツの胸元をギュッと掴み、
背伸びをし、俺の顔の近くに彼女の横顔が、
「愛してるわ ずっと前から」
そう俺の耳元に囁いた。
ヤバいな、ホントに彼女の全てにハマりそうだよ。
彼女の頬に伝う涙が見え、俺の手で拭うと、
また、包むように抱きしめた。