ラブ☆シェア
「ね、珠樹っ、・・・せっかくの料理、冷めちゃう・・・」
腰に回した手を解こうと、
彼女の手が重なる。
「うん、わかった・・・でも・・・」
手を解いてキッチンへ向かおうとする彼女の肩を引き寄せ、
俺の正面を向かせて、
軽く触れるほどのキスをした。
柔らかい・・・それに・・・甘い・・・・
もっと、していたい・・・
そんな俺の気持ちとは反して、
彼女の唇が離れ、
俺を見上げる彼女は、
優しく微笑んでから、
俺の手をすり抜け、キッチンへ向かった。
「早く・・・何か着てね・・・」
少し立ち止まって、首だけをこちらに向け、恥ずかしそうに言うと
パタパタと、スリッパを鳴らした。