ラブ☆シェア
「実、スゲェ旨かった、ありがとう」
テーブルの上の料理を全て平らげ、
彼女にお礼を言った。
そして、
もう一つ・・・
「実・・・これ、見てくれる?」
キッチンのカウンターに置いておいた封筒を手に取り、
彼女の目の前に差し出した。
「なぁに?」
首を傾げて俺を見ながら、
それを受け取った。
「開けていいの?」
「うん」
不思議そうに、封筒の中から、一枚の紙を取り出した。
きっと、君も嬉しいことだよ・・・
「えーーっ! これって!! うそっ!
” MIZUSAWA ”って?!
主に商業施設とか、飲食とか手がけてるとこでしょっ?!
いつ、決まったのっ?!」
目を輝かせて、俺と、その用紙を交互に見てる。
「うん、秋の終わりに二次募集をHPで見つけてさ、
ホントは、帰国子女向けだったみたいだけど、
新しい部署が出来るらしくて、それに応募したら、
なんとか、引っかかったみたいだよ
通知は、おととい、来たよ」
うんうん、と瞳に涙を浮かべながら、頷く彼女。
「良かったねっ、うん、良かったぁぁぁー・・・ううっー」
終いには、泣き出してしまった。
そんなに泣かれるとは思ってなくて・・・
でも、それだけ、俺の就活を心配してくれてたことに嬉しくなった。
手を伸ばし、彼女の頬にそっと触れ、伝う涙を拭ってやった。
彼女の一喜一憂、
俺にとっては、
すごくすごく、大切で、愛しくて・・・・
まるごとの彼女をずっと愛したいと思った。