ラブ☆シェア
ガチャ、ガチャ・・・
玄関のカギが開く音、
ドアをバタンと閉めて、
靴を脱いでスリッパを履いた彼の足音が聞こえてくる前に、
私は、リビングから駆けて行った。
「おかえり、お疲れ様」
ジャケットを脱いでいた彼の傍に寄り、
背伸びをして、彼の唇に、そっと唇を重ねた。
「ただいま、実」
唇が離れ、口元を緩め私を見つめる。
そんな少しのことでも、幸せだと感じるの。
「ね、お腹空いてない? おそば、食べない?」
「いいね、食べようか」
彼が私の手を引き、
リビングまで向かった。