ラブ☆シェア
山頂に着くと、
何だか、危険区域を見下ろす人だかりが出来ていた。
気になって、俺もその中に向かった。
その人だかりの中に、
希らしき女の子を見たが、すぐにその子はその場を離れてしまったので、
しっかりとは、確認できなかった。
それに、
旅館にいる彼女がこんなとこにいるワケはないと、否定した。
斜面を見下ろすと、
見覚えある、赤いウェアに、白のパンツ、
木の枝に、実が被っていたヒマワリのついたニット帽が、ひっかかっていて・・・・
俺は、震える身体を押し出し、
ボードからブーツを外し、無我夢中で、斜面を降りて行った。
「お、おい、にいちゃん、あぶねーぞっ!、今、レスキュー来るから!」
誰かが、俺の背中に訴えるけど、
そんなの、聞いてらんねぇ!
やっぱり、一人にするんじゃなかった!!
くそぉっ! なんでだよっ!!
なんでっ俺っ、女ひとり、守れねぇんだよっーーー!!