ラブ☆シェア
「どうゆうつもりで、俺の彼女にあんなことしたんだよっ!」
何人かいたお客が振り返るほど、大きな声を出した。
「そんな大きな声出さないでよっ、」
歪んだ顔と、
鋭くなった目つきで俺を睨んだ。
俺が覚えてる希の面影など、微塵もない・・・
こんな顔、一度も見たことがなかった・・・
コイツ、
本当に、希なのか?
しばらく沈黙し…
「希・・・俺・・「悔しかったのよ・・・・」」
俺の言葉を遮るように、
希が小さく、呟いた。
「え?!・・・」
俯いた、
希の顔をじっと見る。
「・・・彼女と一緒に並んで幸せそうにしてる姿を見て悔しくて・・・・
それに、
私より年上で、
飛びきりキレイなワケでもなくて、
何の取り柄もなさそうな彼女が、
幸せそうに笑ってるのが許せなかった!・・・
なんで、私だけ・・・」
俯いてる肩が、
震えている。
聞いていれば、
俺の実をコケにするような腹の立つようなコトばかりだったけど、
また、怒りを露わにすれば、
希は、自分のしたことを、否定してしまうかもしれない・・・
「希・・・
過去のことを言われるのは、
お前にとっては辛いことだろうけど、
俺はあの時、
お前を支えられなかった、力になれなかった。
そのことは、本当に申し訳ないって思ってる」
俺は、テーブルに頭を擦りつけるようにして、
希に頭を下げた。