ラブ☆シェア
自分の仕事も、
いつもより身が入らないのは明らかで・・・
放送を終えて
メールやハガキの処理をしていても
視線が文字を追うだけで
何も進まない
「どうしたぁ?実~?
全然進んでないなぁ~?」
桜井さんが
私のデスクの横にもたれ
見下ろしながら言う
「あ、ゴメンなさい・・・
考えゴトしてた」
申し訳ない顔で
桜井さんを見上げる
「実ぃ
お前、最近元気ないなぁ?
彼氏とケンカでもしたか?」
腕組みをして
私の顔を覗く桜井さん
「ケンカなんて
してませんよぉ
今、研修行ってるんです」
「ほぉ、研修かぁ
懐かしいなぁ
はははっ
それでお前、元気ないのか!
天下の実さんも
彼氏がいないと
使いモンになんねぇか~」
ゲラゲラと笑い
私の頭をポンポン叩き
奥のデスクへと
戻って行く
そんなに、
わかっちゃうのかなぁ~
自分の頬を擦ってみるけど
そんなのわかるはずなく・・・
一息付こうと
席を立ち上がった時だった・・・
目の前が
チカチカッとした途端、
すぐに真っ暗になり
そのまま
意識がなくなり
その場に倒れてしまった