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Track03: 未来への扉


――――― 6月5日

私の31歳の誕生日



入籍だけにしよう、って
言ってたのに、

珠樹が強引に
今日の日を選んで
人前式をすることになってしまった。


今日まで、
すっごくあっという間で・・・


ありがたいことに、
美耶子のいとこの
(美耶子のご両親は
兄弟が多くて
当然あちこちに
いとこがいる)
ウェディンブプランナーの彩月ちゃんが、
全てプランニングしてくれた。

何度も何度も
遠路はるばる
ご足労かけて、
こっちまで
来てくれたことに
すごく感謝してる


控え室で
メイクをしてもらい
ウエディングドレスに身を包み
ティアラを
頭にのせ、
ベールをかけてもらう


「実さん、
やっぱり、こっちのドレスにして正解でしたね!」


私を上から下まで眺めて微笑んで言う彩月ちゃん


オフショルダーの胸元の中央は友布で作られた薔薇が施されていて、
Aラインのデザインが
スッキリして体型を
目立たなくさせている
生地自体に、薔薇の刺繍がしてあって、
その上に薄いオーガンジーが重ねてある


「彩月ちゃんのセンスがいいからよ」


サテンのロング手袋をして、

母の形見のパールのネックレスをする


「じゃぁ、私、
お待ちかねの、新郎くん、呼んできますね 

実さんのキレイさにビックリしますよぉ」


フフフと、
笑いながら、控え室を出て行った


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