四ッ葉のクローバー
「また…か…四ッ葉のクローバー」
なんていうか…言いづらい雰囲気に…
「だね…」
やっぱ、こういうとき、口を開くのはいつも竜太だった。
本当は、私、いつも背伸びしてただけだった。
本当に、かっこよかったのはいつも竜太だったんだ。
「俺さぁ……なんか、悔しいな…」
「は?」
「だってさぁ…由香をいつも幸せにさせるのは四ッ葉のクローバーだろ?俺がお前を幸せにしたいのに」
目をそらさずに、私を見つめながら言う。