キミがいたから
Story1
「ごめん雛。俺…好きなんだ。」

やっぱり…そろそろ来ると思った。


「俺…沙奈ちゃんが好きなんだ。」


静かに、彼の口から、零れた言葉。
私は、ありのままを受け止めた。

「分かった。別れよっか?」

「………ごめん。」

彼は、優しい目で呟くように…

謝るくらいなら、最初から付き合わないで…。
手を繋がないで…。
キスしないで…。

“好き”って言わないで…。

余計…悲しくなるから。

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