キミがいたから
翌日―。

学校に行く途中に、桜でピンク色に染まった長い坂道を登る途中、背中をポンと押されて振り返る。

「雛~!オハヨー☆」

「…おはよう、杏。」

杏は、中学の時からの親友だ。

「雛…。今日は、いつもより早いね。」

「そう?…まぁ、寝れなかったしね…」

私は、杏の顔を見てハハッと、空笑いをした。

その私の様子に、杏がちょっと難しい顔になった。
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