草食系部下と私様上司②
「可愛いね、鶴見君は。そんなとこが好きなんだね。」


「ガキ過ぎたんすよ俺……。
釣り合わなかったです、きっと。」


「そうかなぁ…?」

笹岡さんが、残りの酎ハイを飲みほした。


「上川さんみたいな、キャリアが有って、大人で、落ち着いてて…。
俺一人はしゃいでて……恥ずかしいっす。」


「出るか、鶴見君。場所変えよう。」
笹岡さんが、伝票と鞄を持って立ち上がった。


ため息一つついて、俺は後を付いて行った。


「ご馳走様でした。」


「いえいえ。うち来ない?すぐ近くなの。」


「え、でも。」


俺…ヤバくね?

一人暮らしの女の部屋なんて……?


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