愛してました




「あっ…太陽!」


「ん。おお」


桜寮の前で、
太陽と男数人が立っていた。


そして、パタパタと足音を立てて
4人で太陽のところに行く。


「ねぇ、太陽って誰?」


小声で瑠那が聞いてくる。


「んーっとね、桜寮の仲間だよっ」

私は軽く説明をして、少し足を早めて
やっと太陽のところにたどりついた。

「太陽、一緒に寮に帰ろうよ!」

私は少しでも太陽と仲良くなるために、
話しかけた。


…夏は少しイライラしていたかもしれないけど、
やっぱり私も太陽のことが好きなのかもしれない。


「あー、別にいいけど」


「おい、太陽。この子誰だよ、
めっちゃ可愛いじゃんっ」


と一緒にいた、男の人が太陽に
話しかけてた。


「ん、彩夏とかいうやつ。
同じ寮だけど」


「うわ、まじで?!
彩夏ちゃん、よろしくね!俺、
宮城翔って言うんだ!」

そう言って、翔くんは手を差し出した。

「あぁっはい…」

初対面の人に、いきなり
タメ口は聞けないかなと思って
いちお敬語を使った。


気付けば
さっき太陽の近くにいた数人の男たちは
3,4人に変わっていた。


「こいつらもー…同じ寮」

「ねぇちょっと、彩夏!
イケメンばっかじゃない?!
太陽って人以外も、みんな知ってんの?」

と鈴が聞いて来た。

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