愛してました
私は少し乱れた髪など整えていた。
「…あ、」
私がドアをあけると、
太陽ってやつが待っててくれていた。
「おせえよ」
「なっ…んで、待っててくれんの?」
「先生が連れてこいって」
「あ、そっか…」
案外優しいとこあるんだ。
「…ねえ!太陽って呼んでいいっ?」
太陽ってやつとか、呼びにくいし…。
「別にいいけど」
夏の時と同じ返事。
それでも、なんか嬉しくて。
「ありがとっ!彩夏って呼んでね、」
「おう」
*
「先生ー連れてきましたー」
私達が、体育館に入った時は
まだ1年生全員はそろってなかった。
…はぁ、よかった。
始まってたらやばいよ。
「お、ありがとな。福島。」
「いや」
…太陽って先生への態度、
私達と変わんないじゃん。
ある意味すごいかも。
「…ねぇ、彩夏?」
すると、後ろから夏が暗い感じで
私の名前を呼んだ。
「…どしたの、夏!」
「…なんで?うちが
太陽くんのこと、好きって
知ってるくせに…」