愛しのアイドルさん
―七年前―
「待って、止めてよ!!離して!」
学校帰りの私を襲ってきたのは、中年のおじさん。
「ねーちゃん、おじさんがいい所へ連れてってあげるよ。ほら、暴れるな!」
「たっ、助けて!」
私はとても怖くて、でも腕が抑えられていて逃げられない。
おじさんは、私の制服に手をかけようとしてきた。
「ヤー……!?」
「うっ………。」
叫んだ私は、隣でうなっているおじさんに気づいた。
「おい、大丈夫?」
「えっ………。」
そこにいたのが、亮太だった。私を、助けてくれた。