おとぎの姫君



近付くにつれ、輪郭がはっきりしてきた
男の子だ…



私はとうとう、その木の下まで来て上を見上げた
伸びた枝の上に寄りかかるように眠っているその人物は確かに男の子だった
それも私と同じくらいの





ただ、少しおかしかったのは
その子の髪の色と服装
髪は綺麗で透き通るような銀髪
服装はまるでトム・ソーヤが着ているような服





う−ん…
一瞬ためらったが、声をかけてみることにした






「あの−、すいません」








しかし目を覚まさない少年







「あの−!すいません!」






さっきよりも声量を上げて呼んでみた
すると、ようやく目を覚ました






一瞬、どうしたのか分かってない様子だったが
勘が良いのかすぐに下を見下ろして来た
そして、驚いた様に目を大きく見開いた







「え、女?!っと、わ!!」








何か言ったかと思うと、そのまま少年は木から落ちた








「大丈夫ですか?!」






私は急いで駆け寄って声をかけてみた
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