おとぎの姫君


「何?!異國人?!」



いきなり声を荒げた王様
ヨリ姫ちゃんも驚いた顔をしている




「そちらの者、名は何と言う?」





「あ!うづ…飛鳥です」





「アスカ…か。顔を見せろ」





え?
戸惑う私をカイリが無理やり前に出してくれた






「……」




つい黙ってしまう私








「良い顔をしている。その瞳、間違いないみたいだな」






「あ、あの…」






何か勝手に話が進んでる…
状況についていけない…








「カイリ」






「は!」








「アスカに部屋を用意しなさい」







「え?」









驚いた顔のカイリ
部屋を用意って…私、ここに住むの?!
焦った顔でカイリを見上げる
カイリも驚いた顔で私を見下ろしていた







「ちょ、お父様!いくら異國人だからって、そんな!カイリならともかく…」






納得がいかないヨリ姫ちゃんが
王様に反抗するが
カイリの「かしこまりました」って声に言葉を失す
勿論、私も





カイリの顔には冷や汗が流れていた
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