おとぎの姫君
けどその前に私にはやらなくちゃいけないことがあった
私はカイリとアルに事務作業室というところに連れて行かれた
事務作業室と呼ばれるところは
部屋全体が赤をモチーフに彩られていて、机や椅子は全て木製の豪華なものが置いてあった
「なあ、アスカの得意なことって何だ?」
「え?得意なこと?」
得意なこと
得意なこと
私は一生懸命考えた
「何かできることとか!やりたいことでも良いぜ」
アルは気軽にそう言うけど…
「じゃあアルは何やってるの?」
「え?俺は町の警備!」
「警備?!」
てっきりピアノ弾きかと思ってた
そっか、アルは仕事の合間にカイリと合奏してるんだ…
そういうのも何か良いな…
「お前は何やんだよ」
カイリに頭をこずかれて我に返る
私もアルみたく何か町の為にできることをしたいな…
って、何か私いつの間にかこの町になじんでるし…