おとぎの姫君
(意外に普通だね)
図書館の中は本が並んであるだけ
どこにでもありそうな図書館だった
(さ、行くよ!)
私の言葉を簡単にスルーして
彩香は図書館の中に入っていった
(ちょ、彩香!待ってよ)
私も急いで中に入る
図書館の中にはジャンルごとに並べられた本、本、本!
本当に本ばっかり
その中で「童話」と書かれたタイトルを探す
ん−……ん?
あ!
私の目に入ったのはヴァイオリンの楽譜
「音楽」のジャンルにたくさんの楽譜が並べられている
学校内の音楽大会で専攻がヴァイオリンの私にとっては
どうしてもスルーできない代物だ
「わ−たくさんある−☆」
(飛鳥!)
つい普通の声量になってしまった私をすかさず彩香が注意する
(ごめ−ん)