やい、そこの美少年。



「ああ、じゃあもう行くわ。」



「ん。」


見送ろうと玄関まで向かっていた時、丁度部屋から出てきた由輝と出くわした。



「よう、弟くん。」


一瞬2人してあっけにとられた。


「…弟じゃありませんけど。」



見るからに不機嫌になって行く由輝。



「でも響がそう言ってたぜ?」



「ちょっと――」


びっくりした。
私のことを名前で呼ぶのはあの時以来だ。





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